肩こり・頭痛・吐き気|症状緩和するマッサージと効果的なポイント

肩こりは腰痛とならび、日本人の国民病とも言われることがあります。

第一三共ヘルスケア株式会社の行った全国50000人の30代40代男女を対象とした調査では、54%の人が肩こりを経験しているというデータもあります。

また、肩こりがひどくなってくると頭痛が出てきたり吐き気を起こしたりする方もいらっしゃいます。

今回は、肩こりからの頭痛や吐き気を少しでも緩和できるようなマッサージと、効果的にできるポイントをお伝えします。

肩こりからの頭痛が吐き気の原因に?

肩こりでのお悩みで多いのが、いつも肩が凝っていてスッキリしないことです。

朝起きてから寝るまでの間、仕事や家事をしていると段々とこりもひどくなってきて、調子が悪い時には頭痛につながるなんてこともあります。

そして肩こりから頭痛が続くと吐き気に繋がってくることがあります。

頭痛を起こす原因は大きく2つあり、肩こりと同じように筋肉が緊張することにより起こる緊張性頭痛と、自律神経の緊張によるいわゆる偏頭痛があります。

特に肩こりと関係が深いとされるのは緊張性頭痛で、コリが原因で痛みや血液の流れが悪くなることで頭が重く痛み、軽い吐き気につながります。

一方で偏頭痛は肩こりとの関連は少なく、神経が緊張し血液が流れすぎたりする場合にズキズキする痛みとともに少し強めの吐き気を伴うことが多いです。

つまり、肩こりがあってもズキズキする頭痛からくる吐き気の場合、肩こりとは原因が違うことがあるため、それぞれの頭痛に対しては対処法が違ってきます。

次では、肩こりに伴う頭痛のタイプに合わせたマッサージと効果をあげるポイントをお伝えします。

肩こりと頭痛の症状を緩和するためのマッサージ

それでは、肩こりと頭痛の症状を緩和するツボと、押し方のポイントをお伝えします。

ツボを押す際にはちょっとしたコツがあり、ポイントに気をつけるだけで効果が変わってきますので、ぜひ参考にしてみてください。

《肩こりと緊張型頭痛のマッサージ》

肩こりと緊張型頭痛は、肩や首の筋肉の緊張から症状が出てきますので、そこをほぐすためのツボがあります。

小さなポイントを取ることは難しいので、マッサージの時には大きくつまんでほぐすやり方をお勧めします。

・肩甲骨内側のツボ
①肩甲骨上側の内側で背骨とつながる筋肉のところにあります。

肩甲骨内側のツボ
②つまむ方の手と反対側の肩の上で首のすぐ横に手を置きます。

つまむ方の手と反対側
③親指を使わず手のひらと4本の指で大きくつまみます。

4本の指で大きくつまむ
ポイント:指先ではなく指全体を使って大きく掴むのが効果的です。

《肩こりと偏頭痛のマッサージ》

偏頭痛を伴う場合は、無理に筋肉をほぐすよりも神経の緊張を緩和するツボを押していきます。
こちらもポイントを押すというよりも、大きくつまんでマッサージしていきます。

・首の前のツボ
①耳たぶの下から顎の横にある筋肉のところにあります。

首の前のツボ
②指の太さくらいの筋肉を親指と人差し指の横全体でつまみます。

親指と人差し指の横全体でつまむ
③皮を引っ張らないように気をつけながら、少し引っ張る感じでつまみます。
ポイント:少し物足りないかなと思うくらいの強さで軽くつまんでください。

どちらのツボもゴリゴリ強く揉んでほぐすと頭痛や吐き気が強くなる場合があります。

マッサージの際に共通するポイントは、少し物足りないくらいの強さでほぐしていくと頭痛や吐き気が悪化しにくくなります。

頭痛や吐き気は肩こりだけでなく、重大な病気が隠れていることもあります。

痛みの原因がわからない場合は、今まで経験したことがない強さの吐き気や頭痛の場合は、医療機関へ受信をしてください。

無理せずできる範囲のマッサージでツボを刺激してみてくださいね。

(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)

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