坐骨神経痛で長時間歩けない|病院で良くならない高齢者の対処法

腰痛は日本人の国民病とも言われ、当院でもご来院の約半数の方に腰痛があります。

ある統計データでは約3000万人に腰痛があり、その中でも坐骨神経痛でお悩みの方は、全体の3割にも上ると言われています。

坐骨神経痛は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄など、骨や軟骨の変性が原因と言われるもので、骨や軟骨の変性は年齢とともに起こるため、高齢者に多く見られます。

坐骨神経痛の症状は、腰の痛みよりもお尻や足の痛みと痺れを訴える方が多いです。

今回は、ご高齢の方に多くみられる坐骨神経痛について、原因や手術や対処方法などをまとめてみました。

坐骨神経痛で長時間歩けないという方にとってお役に立てると思いますので、ぜひご覧ください。

坐骨神経痛で長時間歩けない時の対処法|今治市 星野鍼灸接骨院

高齢者で長く歩けないのは坐骨神経痛?

腰痛に伴い、お尻や足の痺れ・痛みがある、長時間歩けない、立ち座りで痛むなどは坐骨神経痛に多い症状です。

腰痛は大きく分けて、原因のわからないものと原因が特定されているものに別れます。

原因が特定されている腰痛の中でも坐骨神経痛は一番ポピュラーで、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、いわゆる年齢による骨や軟骨の変性が原因とされています。

坐骨神経痛は若い人にもみられることはありますが、高齢者になると背骨の変形による脊柱管狭窄も伴う事が多いため神経の障害が大きくなり、長時間歩けないという症状がみられるようになります。

その理由は、背中が丸くなってくることで腰やお尻の負担が増え、筋肉の緊張が強くなってくるためです。

坐骨神経痛はお尻の筋肉の緊張の度合いにより痛みが強くなってくるため、年齢とともにお尻や足の痺れ・痛みが出やすくなります。

坐骨神経痛で5分も歩けない時は病院で手術しかない?

坐骨神経痛レントゲン写真

坐骨神経痛は急に痛みや痺れがひどくなってくるわけではなく、徐々に症状が悪化してくるようになります。

初期には、痛みや痺れがお尻や太もも裏など部分的に出るだけですが、症状が進むにつれて立ち座りで痛みがあったり長時間歩けなくなったります。

また歩ける時間も初めは30分ほどだったのが徐々に短くなり、5分ほど歩くと、少し座って休憩しないと続けて歩けない状態になることも多いです。

この状態になると、坐骨神経痛だけでなく背骨の変形が進み脊柱管狭窄症も併発していることがあるため、検査結果によっては病院での手術を勧められる事が多くありました。

ところが、世界的な腰痛学会で背骨の変形やヘルニアは直接的な痛みの原因にはならないという事が発表され、坐骨神経痛で歩けないから手術しないといけない、という事はなくなってきています。

現在では、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアが原因で坐骨神経痛になるのではなく、動作や姿勢に不具合が出ることで筋肉や関節に負担がかかり、坐骨神経痛を起こすと言われています。

ですので、長時間歩けないといっても、手術をしないといけない訳ではありません。

筋肉や関節にかかる負担を軽減することで、坐骨神経痛であっても少しずつ長い時間歩けるようになってきます。

坐骨神経痛で長時間歩けない時の対処法

それでは、坐骨神経痛で長時間歩けない場合の対処方法をお伝えいたします。

それは、お尻や足が楽になる歩き方です。

歩き方を少し変えるだけで、お尻や腰の筋肉にかかる負担が大きく違ってきます。

坐骨神経痛の時には、腰が丸くなりお尻が下がった姿勢になっている事が多いです。

姿勢

この姿勢になると、どうしても歩くときにお尻の筋肉の負担が大きくなるため、長時間歩けなくなります。

腰が丸くなりお尻が下がった姿勢の時には、自然と足先が外に向いてしまい、ガニ股で歩いてしまいます。

そうすると、ますますお尻や腰の負担が大きくなり筋肉が緊張するため、長時間歩けなくなるという事です。

これを解消する方法は、足先を正面にむけ平行にして歩く事です。

悪い姿勢を解消する方法

足先を正面に向けることで、腰が伸びお尻が上がりやすくなり、足に力が入るようになります。

●歩き方の練習方法(右足から歩く場合)

①両足先を正面に向け平行にする
歩き方の練習方法(右足から歩く場合)②左足先の前に右かかとをつけるように出す
歩き方の練習方法(右足から歩く場合)③右足先の前に左かかとをつけるように出す
④交互に繰り返す

歩く時に前に出す足のかかとを、残った方の足先に前に出すように歩くと、足に力が入って歩く感覚がわかりやすくなります。

足に力が入る感覚がわかるようになると、少しずつ歩幅を広げて、いつもの歩幅になるまで少しずつやってみてください。

歩き方の練習方法(右足から歩く場合)

はじめのうちはフラフラすることもありますので、壁に手をついてやってみるのもお勧めです。

少しずつ歩き方が変わってくると、腰やお尻の負担が軽くなり歩ける距離や時間も長くなってきます。

歩き方はすぐに変わってくる訳ではないので、少しずつ体を慣らすようにやってみてください。

(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)

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