椿さんも終わり、もうすぐ愛媛マラソンですね。
愛媛の冬は、椿さんごろが一番寒いと言われます。
寒い時に体が冷えると、体が小さく固まってコリや痛みが気になることもありますよね。
特に多いのが、寒くなってくると痛みがひどくなる腰痛です。
腰痛でお悩みの方は、約3000万人にも上ると言われ、その中でも足やお尻の痛みや痺れが出てくるものが坐骨神経痛です。
立ち仕事をされている患者さんから、体が冷えると腰や足の痛みがひどくなってくるというお悩みをお聞きしました。
詳しくお話をお聞きすると、
・お尻から足に痛みがある
・長い時間立っていると辛い
・休憩中に座っていてもお尻が痛くて辛い時がある
とのことです。
休憩中に座っていても痛みがあると体が休めなくて大変ですよね。
そこで今回は、冷えと坐骨神経痛の関係について解説し、解消する方法をまとめています。
寒くなると腰痛がひどくなると言う方のお役に立てると思いますので、ぜひご覧ください。
坐骨神経痛の原因は筋肉のコリ?
坐骨神経痛の症状は、お尻から足にかけての痛みや痺れが出てくる状態を言います。
お尻から太ももだけでなくふくらはぎが痛んだり痺れたりすることもあり、症状がひどくなると長時間歩けない、座っているのも辛くなることもあります。
腰痛が慢性化してくると坐骨神経痛になってくることが多いのですが、腰痛よりもお尻や足の痛みを強く感じることも多いです。
坐骨神経痛の原因は、
・坐骨神経の通るお尻の筋肉の緊張が強い
・背骨の間が狭くなる(椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症)
などによって起こると言われています。
お尻の筋肉の緊張が強くなったり、背骨の間が狭くなったりするのは、腰やお尻に負担がかかりやすい姿勢や動作になってしまうためです。
お仕事や日常生活をしていると、どうしても同じ動作や無理な姿勢を続けることがあると思います。
そういった無理な姿勢で動いていると筋肉が疲れて緊張したり、動きにくくなったり左右差が出てきます。
日々少しずつ無理が続くことで、楽な姿勢が取りにくくなり、姿勢の歪みに繋がってきます。
無理な姿勢で動くのが続くと、動きにくいところの代わりに動けるところが無理をするため、動けていた筋肉も疲れて緊張し、血液循環や神経の緊張から痛みやいろいろな症状につながることが多いです。
冷えが原因でも坐骨神経痛の痛みが悪化します
お仕事や日常生活での疲れだけでなく、体が冷えても筋肉が緊張し、坐骨神経痛の痛みが悪化することがあります。
人間の体温は脇の下で測った時に約36度です。
体の中で熱を作る働きをしているのは主に筋肉で、6割の熱を作り出していると言われています。
また安静時でも4割ほどが筋肉によって発生した熱です。
そうして作られた熱は血液によって全身に運ばれて、体を温めてくれています。
ところが、寒いところで仕事をしたり、あまり動かず同じ姿勢が続いたりすると、動くことが少なく筋肉をあまり使わないため、血液の循環が悪くなり体も温まらず体が冷えてきて筋肉も硬くなります。
例えばスーパーで買ってきたお肉をイメージしてみてください。
お肉を冷蔵庫で冷やすと硬くなり、それを温めると柔らかくなります。
筋肉も同じで、冷えている時は体が硬くなって動きにくくなりますし、お風呂に入ったり体操などをして体が温まると柔らかくなり動きやすくなります。
腰だけでなく下半身が冷えると、お尻や足の筋肉が硬くなり坐骨神経に負担がかかり、神経痛がひどくなってくるということです。
内臓の冷えも坐骨神経痛の原因になります
神経痛を引き起こす筋肉の緊張は、内臓の冷えが原因になることもあります。
冬の寒い室内や外でのお仕事が続くと、手足が冷えてきます。
全身をめぐる血液も、外気に冷やされた手足を通る間に冷たくなってしまい、それが体の中心に戻ってくると腎臓をはじめとした内臓も冷えてきます。
寒くなるとトイレに行く回数が増えるのは、寒さによって自律神経が緊張することも原因です。
自律神経の緊張は筋肉も緊張するため、ますます筋肉が硬くなり坐骨神経痛を悪化させやすくなります。
寒い時期にはこのような理由から坐骨神経痛が悪化することが多いのですが、実は夏の暑い時期にも多くなりやすいです。
暑い時期になるとアイスクリームやかき氷のように冷たいものを食べる機会も多くなりますし、汗もかくためキンキンに冷えたジュースやビールを飲む機会も増えます。
内臓は約37〜38度ありますが、冷たい食べ物や飲み物によって内臓が冷えると、それに伴って全身をめぐる血液が冷やされ、神経や筋肉も冷えてしまうため硬くなります。
その結果として、坐骨神経痛が悪化しやすくなるということです。
体の冷えを予防するおすすめの方法
体の冷え、特に下半身の冷えを予防する方法をお伝えします。
まず一つ目にお勧めする方法は、レッグウォーマーです。
レッグウォーマーは使い方を少し意識するだけで、足の冷えを予防する効果が高くなります。
足が冷える時には、靴下を2枚履くよりも、レッグウォーマーを利用する方がより足先が温まりやすくなります。
足の裏は汗をかくことで温度調整をしているので、靴下を重ねばきすると足先が包まれることにより蒸れてしまい、汗で冷えて逆効果になってしまうからです。
レッグウォーマーは、足首とかかとを一緒に包んで温めることで、より効率的に温めることができます。
ふくらはぎだけでなく足首から温まることにより、足先に流れる血液が温まり指先の冷えも解消されやすくなります。
体の中から温まるため、足先が蒸れにくくなり、冷えを予防することができます。
二つ目は、足指のストレッチです。
足指を動かすことで指の先まで血液が巡るようになり、冷えを予防することができます。
さらに、土踏まずのアーチが安定しやすくなるため、姿勢が良くなり坐骨神経痛などの腰痛の予防にも繋がります。
【ストレッチの方法】
①足指の間に手の指を入れる②手を握るようにしながら足指も一緒に握る③10回繰り返す
④指の間に入れた手を外し、足の指でグーになるように10回曲げる
足指の間に手の指を入れると痛い人もいますが、だんだん慣れてきます。
はじめは動きにくいこともありますので、少しずつやってみてください。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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