日本人の3人に1人が患ったことがあると言われる腰痛は、当院にご来院されるお悩みの中でもとても多いです。
その中でも足のしびれや痛みが出てくるものに腰椎ヘルニアがあり、腰痛の約10%ほどが腰椎ヘルニアと言われています。
今回腰椎ヘルニアについてお話しようと思った理由は、立ち仕事で腰の痛みに伴い足のしびれと痛みがあって辛いので何か自宅でできる対処法はないか?との相談を受けたからです。
詳しくお話をお聞きすると、ご高齢のお母さんの介護をしていて腰が痛くなり、仕事で立つ時間が長くなると太ももから足にかけて痛みが出てきたそう。
最近ではしびれもあり、病院に行ったところ、このままでは歩けなくなる事もあると手術を勧められたそうですが、できれば手術をせずなんとかしたいと言われています。
手術をしないと歩けなくなるのではないかと思うと、お仕事だけでなく日常生活も不安ですよね。
そこで、今回は腰椎ヘルニアについて解説し、しびれや痛みを改善する方法をまとめました。
腰痛だけでなく足の痛みやしびれがあるという方のお役に立てると思いますので、ぜひ一緒にやってみてください。
腰椎ヘルニアで足の痛みやしびれが出てくる原因は?
ヘルニアは、腰痛という意味ではなく、何かがとび出しているという意味があります。
腰椎ヘルニアは、腰の背骨の間にある椎間板という軟骨が加齢や日々の負担によって変性し、軟骨の一部がとび出している状態です。
このとび出した軟骨が腰から足につながる神経を圧迫することで、しびれや痛みが出てくると言われています。
ところが最近の研究では成人の約75%の方にヘルニアがあり、ヘルニアで神経が圧迫されても腰痛やしびれの原因になることはほとんどないことが一般的になっています。
例えば前腕部分を強く押して圧迫すると気持ちがいい感じはあっても、痛みを感じることはほとんどありません。
一方で手首を曲げて腕をストレッチすると、前腕部分がピーンと突っ張る感じがすると思います。
さらに指も曲げると、突っ張りが強くなり痛みを感じるようになります。
このように神経が緊張し引っ張られるなどの刺激が続くことで炎症につながり、痛みやしびれが出てくる原因となります。
腰椎ヘルニアの足の痛みやしびれは手術をしなくても改善する?
前の項目で説明したように、世界腰痛学会では腰椎ヘルニアで足の痛みやしびれが起きる原因は、腰の部分で圧迫された神経がお尻や足の筋肉の緊張により神経が強く刺激され、炎症を起こしていると考えられています。
もちろん腰椎ヘルニアでしびれや痛みが出て手術が必要な場合があります。
腰椎ヘルニアで手術が適応になるのは、足首や太ももが麻痺して力が入らなかったり、まれにおしっこが出ないなどの症状が出たりする場合です。
こういった症状の場合は、処置が遅くなるとなかなか治らなかったり、症状が残ってしまう場合がありますので、早急に病院での診察が必要です。
それ以外の腰椎ヘルニアでは手術が必要ないと言われています。
世界腰痛学会での腰痛予防のガイドラインによると、手術を行うよりも、ストレッチなどの運動をおこなったり手技による患部の負担軽減を行うことが有効とされています。
腰椎ヘルニアの足の痛みやしびれがある時にしてほしいストレッチ
それでは、ヘルニアで足の痛みやしびれを解消するために、まずおこなってほしいストレッチをお伝えします。
足の痛みやしびれは、腰から足の筋肉の中で神経を障害しやすいところを緩めることがポイントです。
筋肉が硬くなることで楽な動きが取れなくなり、筋肉の中を通る神経に負担がかかり炎症が起き痛みやしびれにつながります。
今回はその中でも◉腰を動きやすくするストレッチと◉足を動きやすくするストレッチをお伝えします。
◉腰を動かしやすくするストレッチ(右足の場合)
股関節前側の筋肉をストレッチすることで、腰が伸びやすくなります。
①右足は膝立ちで左足を少し広めに前に出す
②体をまっすぐ起こしたまま、左膝を曲げていく
③右の股関節前側がストレッチされます
※左膝に手を置いて行うとバランスがとりやすいです。
◉足を動きやすくするストレッチ(右足の場合)
太もも裏側の筋肉をストレッチすることで、膝や股関節が動かしやすく立ち座りがしやすくなります。
①仰向けに寝ます
②右膝を90度に曲げ、その角度のまま股関節を曲げていきます
③股関節が止まったところで、右手で膝を伸ばしていきます
④太もも後ろから膝裏がストレッチされます
※膝を伸ばす際に手の力で伸ばしていきます。
※片手だとしんどい時は両手で伸ばしてください。
今回のストレッチで太ももの裏から腰まわりの筋肉の緊張がほぐれ体が動かしやすくなり、足の痛みやしびれの原因になる神経の負担が緩和されます。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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