先日、オスグッドが重症化してしゃがむのが辛い患者さん改善例をご紹介いたしました。
「痛みを和らげるためのストレッチなのに、膝を曲げるだけで痛い…」
そんなお悩みをお持ちの方のために、今回は特別なストレッチ方法をご紹介します。
膝への負担を軽減し、膝を無理に曲げなくても効果的なオスグッド改善ストレッチです。
成長期の子供たちによく見られる体の痛み。
その中でも代表的なものが「膝の痛み」です。
「それ成長痛じゃない?」
「安静にしてたら良くなるよ」
「成長が落ち着けば自然と楽になるから」
そんな声をよく耳にします。
同じ膝の痛みで「オスグッド」をご存知でしょうか?
実は、オスグッドも成長期によく見られる症状なのですが、成長痛とは大きく異なります。
原因は、太もも前側の筋肉が膝下の骨を引っ張ることで起こる、使いすぎによる炎症です。
オスグッドでは、太もも前側の筋肉をストレッチして緊張を緩和することを指導されることが多いです。
でも、なかなか改善しない…そんな経験はないでしょうか?
実は、通常行う膝を曲げるストレッチでは、太もも前側の筋肉が緊張していると、膝を曲げるだけでオスグッドの炎症が悪化してしまうことがあるのです。
この記事を最後まで読むと、なぜ通常のストレッチでオスグッドが悪化するのか、そして本当に効果的なストレッチ方法がわかります。
ぜひ最後までご覧ください。
※動画は現在編集中です。もう少しお待ちください。
膝の成長痛?成長期の子供に多いオスグッドとは
成長期の子供たちによく見られる膝の痛みには、成長痛とオスグッドがあります。
成長痛は安静にして成長が落ち着けば痛みが改善しますが、オスグッドはそうではありません。
オスグッドが成長期に多い理由は、成長期特有の「骨と筋肉の成長スピードの違い」が関係しています。
成長期には背が急に伸びるように、太ももの骨も急激に成長しますが、筋肉は骨の成長に合わせて引っ張り伸ばされ、よりゆっくりと成長します。
この成長スピードの違いが、筋肉を硬くする大きな原因となります。
オスグッドは、走ったりジャンプしたりといった運動のしすぎなどが原因で、太もも前側の筋肉が膝の成長軟骨を引っ張ることで起こる炎症です。
太もも前側の筋肉が硬くなる、根本的な原因は足の土踏まずにあります。
家の基礎・土台が不安定だとその上に立つ柱が傾くように、体の土台である足が不安定だと膝にも影響があります。
膝が不安定になると、筋肉が頑張って支えようとします。
その1番の働きをするのが、太もも前側の筋肉です。
筋肉は力を入れると硬くなるため、負担がかかっている間はどんどん硬くなっていきます。
硬くなった筋肉は、膝のお皿下にある成長軟骨を強く引っ張り、この負担が続くことで炎症が起こり、オスグッドの痛みとして現れるのです。
また、太もも前側の筋肉は股関節や骨盤にもつながっているため、姿勢も悪くなります。
背中が丸くなって体のバランスが崩れ、太もも裏やお尻など色々な場所の筋肉も硬くなってしまいます。
やり方が大事!オスグッドのストレッチは膝の曲げすぎに注意!
オスグッドでは、特に太もも前側の筋肉が緊張するため、緊張を緩和するために太もも前側の筋肉(大腿四頭筋)のストレッチを指導されることがあります。
太もも前側の筋肉(大腿四頭筋)は膝を曲げることでストレッチされますが、膝を曲げると痛みの元である膝の成長軟骨を引っ張ることにもなります。
筋肉の緊張を改善しようとストレッチするほど、成長軟骨を強く引っ張り、炎症が悪化しやすくなるというデメリットがあります。
これを予防しながら太もも前側の筋肉の緊張を緩和するには、太もも裏とふくらはぎ、そして股関節前側の筋肉をほぐすことです。
これらの筋肉は姿勢に関係し、太もも前側の筋肉とバランスをとって体を支えています。
オスグッドでは姿勢のバランスも悪くなるため、この3つの筋肉を整えることで姿勢を良くし、太もも前側の筋肉をストレッチすることなくほぐすことができます。
オスグッドの悪化を防ぐ膝の負担が少ないストレッチ
今回は3つのストレッチをお伝えします。
◉ふくらはぎのストレッチ①壁の前に立ち、左足を前、右足を後に開きます
②壁に手をつき左膝を曲げます
③右膝をしっかりのばし右足は地面から離さないようにします
④ふくらはぎから膝裏が伸びたら20秒カウントします
※足先はしっかりと正面に向けてください
◉太もも裏のストレッチ①両足を伸ばして座ります
②左足をあぐらのように曲げます
③右膝のお皿の横を両手で上から押さえます
④背中を伸ばしたまま体を前に倒します
⑤膝裏から太もも裏が伸びたら20秒カウントします
※背中をしっかりと伸ばしてください
◉股関節前側のストレッチ①右膝を立てて左足を前に出します
②左膝に手を置いて背中を伸ばしたまま膝を曲げます
③体が捻れないように正面に向けます
④右の股関節前側が伸びたら20秒カウントします
※骨盤を正面に向け背中を反りすぎないようにしてください
それぞれのストレッチは体を起こして行いますので、背中を反りすぎないように気をつけてください。
20秒を目安にし、少しずつストレッチしてください。
まとめます。
オスグッドは太もも前側の筋肉が緊張し、膝下の成長軟骨を引っ張り炎症を起こした状態です。
この筋肉をストレッチすると膝下の成長軟骨を引っ張ってしまうため、悪化しやすくなります。
太もも前側の筋肉は姿勢とも関係します。
同様に、姿勢を安定させるふくらはぎや太もも裏、股関節前側をストレッチすることで、太もも前側の筋肉の負担を減らし、オスグッドの改善につながります。
今回のストレッチをしても、オスグッドがなかなか改善しない場合もあると思います。
オスグッドには、自分ではわかりにくい姿勢の問題や色々な負担がかかっている場合もあります。
もし膝痛がなかなか解消されない時には、当院までご相談ください。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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