産後に体の変化を感じて、妊娠前の体型や体に戻りたいと思っている方はとても多いと思います。
2012年に行われた調査では、約70%の方が元の体に戻りたいと感じているというデータもあります。
また、体型の変化だけではなく腰痛は約37%や骨盤底筋に起因する尿もれ約21%といった日常生活でも気になる症状が多く出ているということもあります。
今回は、当院でも多いお悩みの一つである産後骨盤ケアについて、患者さんの症例をもとに自宅でできる体操についてお話しします。
患者さんの症例
30代女性 2人目出産後から腰痛
妊娠後期から腰痛が出始めて、出産後に動作によって軽い尿もれもする感じが出てくるようになったということで来院されました。
体のバランスを確認すると、骨盤底筋群が緩み体幹が安定していないため、足踏みをしてもらうと左右差があり、左足が少し上がりにくくなっているようです。
また、かかと重心にもなっていて恥骨部分を前に突き出すような姿勢になっているため、よりお腹に力が入りにくくなり、症状が出てきている状態でした。
治療は、まず体幹が安定するように体のねじれや骨盤の傾きを整え、左右の足が同じように上がるようにして、重心が体の中心にくるように整えていきます。
体が安定してきたので、筋力チェックにより右お尻の筋肉と左の深部腹筋の低下が見られたので、筋肉の使い方のトレーニングを2分ほど行いました。
もう一度体のチェックをしていくと、左右の足も同じように上がるようになり、体しっかりと立てるようになりました。
自宅でできるトレーニングを指導して、セルフケアも行ったところ、腰痛などが気にならなくなったと喜ばれています。
出産後には骨盤底筋の緩みが出やすくなります
出産後に多い腰痛などは、出産に伴い骨盤底筋が緩み骨盤が広がってくるのが原因です。
骨盤底筋は3層に分かれていて、尿もれに関係するのは一番深層の筋肉に力が入りにくくなっていることです。
骨盤底筋深層の筋肉は、お尻の筋肉とも関係が深く補助的に働くことで、腰痛だけでなく尿もれの予防にも役立ちます。
また、写真にあるような骨盤ベルトを併用することで、妊娠中から出産後の体型保持や体の負担を減らすことができます。
産後の治療についてはこちらをご覧ください。
産後の体のケア(産後骨格骨盤矯正)
骨盤底筋の改善体操
①ヒップリフト
1.仰向けになり膝を立てます。
2.おしりの穴を締め、胸の方へ引き上げます。
3.手の平を下向きにしておしりの横の床に添えます。
4.おしりを尾骨の方からゆっくりと持ち上げます。
5.足のラインと真っ直ぐになったら5秒キープします。
※足の向きを少し内向きにするとお尻に力が入りやすくなります。
②かにスクワット
1.両脚を肩幅よりも少し広く開き足先を外に向ける。
2.身体を前に倒しおしりの穴を軽く締め、両膝を曲げて腰を落としていく。
※腰を少し反らせるようにおしりを後ろに突き出し、骨盤を前傾させることが大事。
3.床と太ももが平行になるまで腰を落とす。
4.息を吐きながらおしりの穴をギューッと締めて10秒間キープ。
※腰が丸くなると骨盤が後傾の状態になり、骨盤底筋に効きにくくなり腰を傷めやすくなります。
動画でも説明していますので、ぜひご覧ください。
※冒頭の動画とおなじものです
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