立ち座りで膝が痛む、痛みでしゃがむ事ができない、正座をすると痛みで長く座れないなど、膝の痛みによるお悩みはとても多いです。
厚生労働省の統計で、膝の痛みを自覚している人は約1000万人、潜在的な患者数は3000万人にも上るというデータもあります。
また、50歳以上では女性の方が男性に比べて2倍の患者数、60歳以上では60%以上の方に発症しているとも言われるほど一般的な症状です。
そういった多くみられる膝の痛みの中から、今回は「曲げると膝の裏が痛む時の治し方」について、痛みの原因と、まず初めに取り組んで欲しいストレッチをお伝えします。
膝の痛みで曲げるのが痛むという方のお役に立てると思いますので、是非一度ご覧ください。
曲げると膝の裏が痛む原因
曲げる時に膝の裏が痛む場合は、太ももの筋肉が硬くなっている事で起こりやすくなります。
例えば、太ももの前の筋肉は膝を伸ばす筋肉(大腿直筋)ですが、この筋肉が硬いと膝を曲げる時に硬くなっているため抵抗になり、上手く膝が曲がらなくなります。
また、太もも前の筋肉が硬くなった状態では膝を支える力が弱くなるため、無理をしているつもりがなくても膝の軟骨がすり減ってくる場合があります。
軟骨が減ってくると、膝を曲げる際のクッションが少なくなるため曲がりにくなり、さらに痛みが出てくる場合もあります。
また、その状態で無理に使っていると、骨同士が当たって炎症が酷くなり水が溜まって(関節水腫)しまいます。
水が溜まっている関節は、水が入っているホースをイメージすると分かりやすいです。
水が入っている状態だとホースが曲がりにくくなるのと同じで、膝に水が溜まっていると曲がりにくく、炎症のために強い痛みがでる事が多いです。
また、膝にデキモノがある場合もあります。
デキモノは膝の裏に多く、ベーカー嚢種という大きくなるとピンポン玉くらいの大きさになるような物ができる事があります。
このベーカー嚢腫は、よく手首や足首などにできる事が多いガングリオンの仲間で、関節の中にできるゼリーの塊のようなものです。
これが膝の裏にできると、膝を曲げ伸ばししにくい原因や痛みの出る原因になってきます。
膝の裏が痛む時の治し方のポイントは太もも裏の筋肉
膝を曲げ伸ばしするときにポイントになるのが、太もも裏の筋肉です。
関節を曲げ伸ばしする時には、伸びる筋肉と縮む筋肉があり、膝を曲げる時は、太もも前の筋肉は伸び、太もも後ろの筋肉は縮みます。
では、実際に膝を曲げてしゃがんでみてください。
膝を曲げてしゃがんでいく時に、太もも前の筋肉(膝を伸ばす筋)も太もも裏の筋肉(膝を曲げる筋)も硬くなっているのがわかるでしょうか?
また、膝を伸ばして立ち上がるときにも、太もも裏の「膝を曲げる筋肉」が働いています。
太もも前と裏の筋肉が同時に働きながら関節を動かしている、という事です。
それは、太もも裏の筋肉は膝を曲げ股関節を伸ばす働きがあり、太もも前の筋肉は膝を伸ばし股関節を曲げる働きがあるから。
つまり、太もも前と裏のどちらの筋肉が硬くなっても曲げ伸ばしがしにくくなってしまい、その負担が膝にくるという事です。
また、太もも前側の筋肉は膝関節を安定させるために働くため、裏側の筋肉もしっかりと力が入る状態にする必要があり、前の負担を減らすには、バランスをとっている太ももの後ろ側の筋肉を改善することがポイントとなります。
膝の裏が痛む時にまずしてほしい太もも裏のストレッチ
今回は、太ももの裏の筋肉をしっかりと緩める、座ってできる簡単なストレッチをお伝えしていきます。
太もも裏の筋肉が柔らかく動きやすくなると、太もも前側の筋肉も動きやすくなるため、膝をしっかりと安定させることができます。
太もも裏のストレッチ(右側)
①両脚を伸ばして座る
②左脚をあぐらのように曲げる
③右足先を上に向け、両手で膝を押さえる
④腰を伸ばしながら20秒前屈する
ストレッチの際に腰を伸ばしながら前屈するがポイントです。
また③の時に足先を外側や内側に向ける事で、太もも裏の外側や内側を伸ばす事ができます。
※動画では、もう一つの方法でお伝えしています。やりやすい方でやってみてください。
今回のストレッチは、膝を曲げずにできます。
無理に伸ばすよりもできる範囲で少しずつやってみて、歩いたり膝を曲げる際の負担を減らして行ってくださいね。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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