5月になると、進学や就職での環境の変わった新生活も落ち着いてくる頃ですね。
そんなゴールデンウィークを迎えるこの時期は、連休で生活リズムが変わったり急な季節の変化を感じたりする時期でもあります。
こんな時期に増えるのが自律神経の疲れからくる体の不調です。
五月病とも言われることのあるこの時期の体の不調は、なんだか体がだるい、重い、動くのがしんどいといった、全身の疲れが取れないような感じを訴えることが増えてきます。
せっかくの連休や暖かくなって動きやすい季節に、体のだるさや重さがあると気持ちも落ちてしまいますよね。
そこで今回は、体がだるくなったり重くなったりする原因と、改善するための3つの対処法についてまとめました。
なんとなく体がだるくてしんどいなーという方のお役に立てると思いますので、ぜひ一緒に改善していきましょう!
「体がだるい、重い」季節の変わり目は要注意!原因となる生活習慣とは
体のだるさや重さは、日々の生活習慣の中で3つのことに気をつけると、起こりにくくなります。
それは、食事、睡眠、運動の3つです。
それぞれが乱れてくると自律神経の負担が大きくなり、体のだるさや重さが出てくる原因になります。
自律神経は「活動するために働く神経」と「休息するために働く神経」の二つがあり、それぞれがシーソーのように優先順位を入れ替えながら元気な体を作っています。例えば、食生活でよく聞くことのある暴飲暴食を避けることや、冷たいものを急に取らないことは、急な内臓への負担を減らすことにつながります。
暴飲暴食や冷たいものを急にとると消化吸収のために内臓の筋肉を頑張って動かそうとします。
消化吸収は休息するための神経が働くのですが、消化吸収が終わっていないうちに体を動かしていると、内臓をうまく働かせることができずお腹にかかる負担が増えてしまいます。また睡眠時間が不規則になったり睡眠不足になったりすると、活動するための神経が働き続けているため、十分に体を休めることができません。
起きている時間が長い=ずっと運動しているのと同じ状況ですので、筋肉を休めることができずコリがひどくなったり、血行が悪くなったりしてきます。
特に季節の変わり目では、それぞれの変化に加えて気温や気圧の変化も加わるため、体の負担が大きくなり、だるさや重さを感じやすくなります。
このように食事、睡眠、運動での負担が大きくなると、自律神経の負担が大きくなってしまうのです。
体がだるい、重いだけじゃない!自律神経の乱れからこんな症状も
自律神経には「活動するための神経」と「休息するための神経」があり、シーソーのようにそれぞれの優先順位を入れ替えながら働いています。
この働きが乱れることによって、体のだるさや重さだけでなく、色々な不調が出てくるようになります。
例えば、活動するための神経が働きすぎると、
・緊張してコリがひどくなる
・頭痛(緊張性頭痛)
・目や口がかわく
・血圧が上がる、動悸がする
・便秘、下痢
・胃痛、腹痛
・のぼせる
といった症状が出てきやすくなります。
また、休息するための神経が働きすぎる時の症状には、
・体がだるくなる
・頭痛(片頭痛)
・血圧が下がる、脈拍が遅くなる
・朝起きるのがしんどい
・嘔吐、ムカムカする
といったものがあります。
どちらかの神経が働いてもう一方が休んでいるわけではなく、それぞれがバランスをとって健康な体になるように整えてくれているので、そのバランスが崩れると不調が出るということです。
3つの対処法が自律神経に効く。体がだるい、重いを改善しよう!
体がだるい、重い原因となる自律神経の負担を減らすために、気をつけていただきたいことを、3つの生活習慣にそってお伝えいたします。
◉一つ目は、食生活に気を付けることです。内臓も筋肉でできているため、一度に多くの食べ物やアルコールなどを摂取すると、消化するために内臓が頑張って動くため疲れてしまいますし、寒いところでは体が動きにくくなるように冷たいものをとると内臓が冷えて働きが落ちてしまいます。
また、夜遅い時間の飲食を避けるのも大事です。
睡眠3時間前には食事を終えるというのは、仕事が終わる時間になっても残業が残っているようなもので、体にとって負担になってしまいます。
内臓の負担を減らすためには、コース料理が出てくる順序のように、前菜→主菜→主食と食べることです。
お肉やお魚といった主菜をしっかりと摂って、旬の野菜を食べるように心がけてみてください。
◉二つ目は、睡眠時の温度に気をつけることです。温度を整えることで心地よく睡眠が取れるようになります。
人の体温は一定で、気温の変化によって変わることはありませんよね。
体温を一定に保つのは自律神経の働きによります。
朝晩で気温の差が大きかったり、日によっての気温差が大きかったりすると、それに対応しようとして自律神経が頑張って体温を一定に保ってくれます。
睡眠中の温度が変わることも、同じように自律神経が頑張って体温を一定に保ってくれています。
ですので、睡眠中の体温が変わらないように、寝始めと起きる時の気温差をなるべく少なくすることが大事です。
夏の暑い夜には、夜から明け方まで冷房をつけたままでいるとか、冬の寒い日には、朝が冷えないように暖房の調整をすると楽に寝ることができます。
この時に気をつけていただきたい点は、寝る時の服装や寝具です。
睡眠中の室温に合わせて服装と布団を調整すると、快適な睡眠がとりやすいです。
◉3つ目は、胸を開くストレッチです。
体がこわばってくると背中が丸くなって呼吸が浅くなり、血液や酸素が体に循環しにくくなります。
肩甲骨と肋骨まわりをストレッチすることで、肋骨が広がり呼吸がしやすくなるため、血液や酸素が循環し、自律神経の緊張が緩和しやすくなります。
①ベッドの上に天井に顔を向けて仰向けに寝ます
②手のひらを上に向けて体の横に置きます
③息を吸いながら手をバンザイしていきます
④この時に手のひらの向きを変えずに行います
⑤ゆっくり戻します
これを5回繰り返します。
このストレッチは、立ったままでもできます。
その際は、壁際に立ってやってみてください。
まとめます。
体のだるさや重さは、日々の生活習慣の中で3つのことに気をつけると、起こりにくくなります。
それは、食事、睡眠、運動の3つです。
それぞれが乱れてくると自律神経の負担が大きくなり、体のだるさや重さが出てくる原因になります。
自律神経には「活動するための神経」と「休息するための神経」があり、シーソーのようにそれぞれの優先順位を入れ替えながら働いています。
この働きが乱れることによって、体のだるさや重さだけでなく、色々な不調が出てくるようになります。
自律神経の負担を減らすために、気をつけていただきたいことを、3つの生活習慣にそってお伝えいたしました。
今回の対処法を行ってみてもなかなか体のだるさや重さが改善しない場合は、体のゆがみが大きくこわばりが取れにくかったり、自律神経とは別の疾患が隠れている場合があります。
その際は、当院またはお近くの医療機関にご相談ください。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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