先日から始まったパリオリンピック。
日本人の活躍、それも若い人たちの活躍がとても印象的ですね。
特に女子のスケートボードで14歳から19歳といった中学生、高校生のメダリストの誕生がとても嬉しいです。
みんなキラキラした笑顔で、国境の垣根なく楽しんでいる姿を見て、こちらまで笑顔になってくるので、ますます若い人たちの競技者も増えてくるのではないかと思います。
そんな若いメダリストたちをはじめとした学生でも、スポーツをしているとケガやスポーツ障害などで足を痛める方も多いです。
特に中学生くらいの女性に、有痛性外脛骨という足の内側で内くるぶしの下の骨が腫れて痛むものが多く見られます。
ジャンプ競技や走ることが多い競技に多いこの痛みは、足の疲労などによる土踏まずのアーチが低下すると出てきやすいです。
そこで今回は、有痛性外脛骨の原因とチェック方法、日常生活でできる対処法についてまとめました。
足内側の痛みで悩んでいる学生やそのご両親のお役に立てると思います。
ぜひ一度ご覧になってみてください。
内くるぶしの下の痛み。土踏まずが弱くなると有痛性外脛骨の原因になります
有痛性外脛骨は、内くるぶしの下で土踏まずのアーチが崩れることで起こります。
アーチが崩れると、歩いたりジャンプしたりするたびに足や体に負担がかかり痛みが出てきます。
それは、土踏まずが地面からの衝撃を吸収するアーチ状のクッションとしての働きがあるからです。
この土踏まずのアーチは、内くるぶしの下の骨を頂点として体を支えています。
体の中で地面に接している唯一の部分である足は、家に例えると基礎や土台に相当します。
家を建てる際、基礎がしっかりしていなければ、その上に立つ柱が傾いたり地震に弱い家になったりします。
同様に、身体も基礎となる足がしっかりと安定していれば、スポーツ中の急な動きや強い力でバランスが崩れても怪我をしにくくなります。
つまり、足がどれだけ安定して体を支えられるかがケガの予防に非常に重要なのです。
有痛性外脛骨の痛みや症状予防のためのチェック方法
土踏まずのアーチを安定させているのは、内くるぶしの下の骨を真下から支えている、足指を曲げる筋肉です。
親指を曲げる筋肉とそれ以外の4本を曲げる2つの筋肉があり、それぞれ足底のクッションの役割を果たします。
ただし、これだけでは体重を支えきれません。
そこで内くるぶし下の骨を上に引き上げ、土踏まずのアーチをつくるのがふくらはぎの前後にある筋肉です。
これら4つの筋肉がきちんと働くことで、土踏まずがしっかりと地面を捉えて安定します。
では、どういった足の状態が安定して体を支えられているのか、簡単なチェック方法をお伝えいたします。
チェックポイントは、2つあります。
それぞれのチェックをしてみて、お子さんの足や自分の足のチェックをしてみてください。
チェックポイントの一つ目は足指です。
こちらの写真をご覧ください。実は足指は手の指と同じようにしっかり曲げることができます。
足指が柔軟でしっかり握ることができると、地面をグッとつかんで踏ん張ることができるようになります。
これだけしっかり曲がっている足指ですが、足がしっかり使えていないと、だんだんと曲がらなくなってきます。
大人は曲がりにくくなっている方が多いので、当院でお子さんの足をチェックする際に足の指がこれだけ曲がると思っていない方もいらっしゃいます。
こちらの写真は、女子高校生のお子さんの足指を撮ったものです。足指を思いっきり握ってもらったら、ほとんど曲がっていないこないことがわかります。
さらに左足の人差し指が親指の上に乗ってしまう感じになっています。
こんな感じでしっかり動いていないと、どうしても踏ん張りが効かず、ケガが多くなってしまいます。
チェックポイント2つ目は、かかとの角度です。
こちらの写真は、小学生のお子さんで、足の痛みがあり病院で成長痛と言われた方です。右足に比べて左足のかかとが外に向いているのがわかります。
右足も少し外に向いていますが、左足はそれよりも大きく曲がっている状態です。
こちらの写真は、アキレス腱からかかとの中心に向かってラインを入れたものです。かかとが外に向いている状態がよりわかりやすいと思います。
かかとが外に向いてしまっているのは、土踏まずを支える筋肉がきちんと働かなくなり、内くるぶしの下の骨に負担が大きくなる状態です。
この状態を偏平足と呼ぶことがあります。
有痛性外脛骨の痛みを改善するために日常生活でできること
このような有痛性外脛骨になる原因の土踏まずのアーチが低下するのを予防するには、足指を動かす筋肉と足首を動かすふくらはぎの筋肉に自然と力が入る状態にすることです。
その方法は、『足先と膝の向きを同じ方に向ける』ことです。
人間の体は、足の指が向いている方に力が入りやすくなるという特徴があります。
例えば体の正面で動作をする場合には、足の指がまっすぐ前を向いていると指先に力が入りしっかりと踏ん張ることができます。
それに合わせて膝も同じ方に向けることで、より足先にしっかり力が入り土踏まずのアーチが安定します。
土踏まずのアーチがしっかり働くためには、この膝の向きもとても大事です。
土踏まずが不安定な時には膝が内側に入っていることが多く、この時には足の踏ん張りが効きにくくなっています。
土踏まずを見ていただくと、膝が内側に入っている時よりも、膝を足先と同じ向きの方が土踏まずがグッと上がる感じがわかるかと思います。
このように足先を正面に向けて膝も同じ向きに合わせることで、自然と足の踏ん張りが効くようになります。
歩く時や立っている時、動作をするときに足の向きと膝の向きを合わせるように、意識してみてください。
100点満点を目指さなくても構いません。
慣れるまでは難しいと思いますので、今までが60点だとしたら70点を目指すだけでも足の負担が変わってきます。
無理せず1〜2週間やってみてください。
まとめます。
有痛性外脛骨は、内くるぶしの下で土踏まずのアーチが崩れることで起こります。
土踏まずのアーチを安定させているのは、内くるぶしの下の骨を真下から支えている、足指を曲げる筋肉です。
親指を曲げる筋肉とそれ以外の4本を曲げる2つの筋肉と、土踏まずのアーチを作るふくらはぎの前後にある筋肉です。
これら4つの筋肉がきちんと働くことで、土踏まずがしっかりと地面を捉えて安定します。
有痛性外脛骨になる原因を予防するには、足指を動かす筋肉と足首を動かすふくらはぎの筋肉に自然と力が入る状態にすることです。
その方法は、『足先と膝の向きを同じ方に向ける』ことです。
足先を正面に向けて膝も同じ向きに合わせることで、自然と足の踏ん張りが効くようになります。
歩く時や立っている時、動作をするときに足の向きと膝の向きを合わせるように、意識してみてください。
1〜2週間続けてみてもなかなか痛みが改善しない場合は、土踏まずを支える筋肉を痛めていることもありますし、そのほかの原因も考えられます。
その際は、当院までご相談ください。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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